ACT.1「大崎翔子と斎藤智」

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智姉さんによってナンパから助け出されると、おれは礼を言った。 「ありがとうございます。  もうちょっとで犯されそうでした」 「犯されそうって――言い過ぎだぞ。  また何かあったら助けてやるぞ」  ちょっとヤバイこと言ってしまったものの、ちゃっと礼を言っている。    ちなみに智姉さんの性格はどんな男よりもイケメンだ。  強いだけでなく、正義感と優しさを持ち、  その性格におれは魅了された。 「その時はいつでも助けてくださいね?  うわッ!」  智姉さんがおれの小さな体を力強く持ち上げる。 「どうだ?  お姫様抱っこは!」 「突然のお姫抱っこですが――最高です!  智姉さんマジ王子様です!  お姫様抱っこ気持ちいいです!」    抱っこされたおれは顔を赤くするほどいい気分になっている。
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