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3月15日……昼11時の赤城道路、天気は快晴。
静かで自然な雰囲気が漂うその道に2台の車が走る。
おれはここを走っていた。
赤・白・黒という派手なスリートンカラー、
開閉式のライトを固定化していたようなヘッドライト、
後部にGTウイングを生やした少し厳つめの外観した車――。
日産の180SX――。
通称「ワンエイティ」と呼ばれるクルマを運転していた。
ワンエイティを運転するおれは、前を走るオレンジのZN6型86に目を付ける。
「あのエンジン音――GT-Rじゃあなくてワンエイティか!
しかも小学生が乗っているんべェい!
運転ができねーような小学生相手には負けるわけに行かねー!」
前のZN6は後ろから来る車をGT-Rだと思っていた。
なぜGT-Rだと思っていたのはおれのワンエイティにはRB26DETTが積まれていたからだ。
おれはZN6に食らいつき、
ZN6より速くコーナリングを攻めていく!
小学生のような見た目をしているおれだけど、車の運転には自信がある。
「離したくても離せねぇ!
どうゆうことになってるんだ!」
前の男の顔が攻めている顔から焦りの顔に変形している。
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