ACT.1「大崎翔子と斎藤智」

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 この店には車の本やポスター、自動車メーカーのステッカーがいっぱい飾ってある。  店内のインテリアはテーブルが2つほど並んでいて、カウンターにも席が立つ。  当店のメニューは看板メニューのターボ焼きそばを初め、走り屋弁当、赤城うどんなどがある。 「ただいま! “智姉さん”!   赤城のドライビングから帰ってきました!」  和食さいとうの中には黒いセーターを着た1人の女性がいた。  彼女はおれの挨拶に応じて鶯色がかかった銀髪長髪を輝かせながら振り向くと、顔は春の桜のように綺麗で誰もが夢のようだと感じる顔つきだろう。  おれ見たいに黒いタイツを履いていて、黒いワンピースからグンパツな美脚を見せている。 「おかえり、オオサキ。  ドライブはどうだったか?」 「楽しく、気持ちよかったです!」  おれを迎えてくれたもう1人少女というより銀色のかかったウグイス色の長髪が特徴を持つ美人な女性はこの店の店長だ。  おれはこの人を“智姉さん”と呼んでいる。  クールだけど優しそうな人だ。  幼く見える顔の割に、クールで低い声をしている。  実はこの店、おれの家でもある。  ここにおれは住んでいるのだ。  そして、日・水・祝日以外はここで働いている。  “智姉さん”という女性のフルネームは斎藤智(さいとう・とも)という。  年齢は不明だけど、20代ぐらいの年齢だ。  おれと智姉さんの関係についてだが、実は性別が同じにも関わらず恋人として交際をしている。  おれは女の子だけど、自分のことを「おれ」と呼んでいる。  恋人の関係だけでなく、家では親子や姉妹のような関係、走りに関しては師弟関係と様々な関係がある。  現在2人の交際期間は3年目に入っていた。
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