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パーティが盛り上がってきた頃、
ジェンガのゲームが始まった。
罰ゲームは、ここにいる誰かか自分の秘密を言うというものになった。
ガッシャーン
「あぁ!崩しちゃった~」
1回目、女子たちの1人が罰ゲームをすることになった。
「じゃあ…Lukeの秘密を言いたいと思いま~す」
Lukeは自分を指差し、焦った反応をしている。
「Lukeは音楽の授業の時、すごく歌が上手いで~す」
「Oh! Really?Thanks!」
私にはこの時のLukeがとてもほっとしているように見えた。
まぁ、いつもオープンなLukeにも、言われたくない秘密くらいあるよね。
この後、Lukeを褒めて、ありがとうと言って欲しいがために、女子たちがわざとゲームに負けるフリをするという変な流れになった。
次は私の番。結構崩れそうかも…
すると隣にいた女子たちの1人が、
他の人に気づかれないように私の背中を押した。
「わっ!」
ガッシャーン
崩してしまった。
「あーあ、大崎さん落としちゃった。ドジだよねー
それとも、もしかしてわざと?」
女子たちに一斉に睨まれた。
何で私がこんな想いしなきゃいけないの…?
Lukeがホームステイに来た日から、学校でも女子たちの視線が痛い。
「ほら、大崎さん。罰ゲーム。」
女子たちの冷たい声。
どうしよう。
「何でもいいんだよ。俺の小学校の時のこと言えばいいじゃん?」
一巳が私にこっそり言った。
「でも、そんなこと言えないよ。
それにいう必要ない。
…でも今Lukeを褒めたら、絶対に気に入られようとしてると思われるよね…
私の秘密なんて、ないし…」
すると一巳が大きく息を吸った。
「じゃあ代わりに俺が罰ゲーム受ける。ーー」
一巳は自分がからかわれたことを笑いながら話した。
そして私が一巳をかばったことも。
「スゴいネ、ミハル。I respect you!」
Lukeは褒めてくれた。
「次は俺が守るから」
それだけ言って一巳は、ジュースを取りに行った。
もう、弱虫じゃないんだ。
私は今まで一巳をちゃんと見てなかったのかもしれない。
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