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「ごめんね、話が途中になって。
結局、私には他の人にはない能力がある事が分かったの。
それはね、自分の愛する人の死期が分かる能力。
愛する人が一生で一番の思い出の品を手に取る。
その思い出の品とは、本人には分からないの。
でも、私には分かるの。
何故なら赤く光るから。
その人が持っている品で赤く光れば、その品はその人にとって一生で一番の思い出の品。
そして、それは同時に1ヶ月後に死を迎える合図…。
こんな能力、誰も信じてくれないのは分かっていたから、誰にも言いたくなかった。
そりゃそうだよね。
こんな能力があっても、楽しい事なんてほとんどない。
むしろ、悲しい事ばかり。
それはそれは、正直辛い事もたくさんあった。
え?今?
今はね、実はこの能力はなくなっているんだ。
何故なくなったのか、それはね、この能力のお陰で幸せな事があったから。
その幸せな思いが能力に打ち勝ったの。
無くなったのはね、今から丁度10年前、17歳の時。
忘れもしない、高校2年生…。」
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