エルマン渓谷攻防戦 策謀

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「以上が白い少女に関する報告で~す」 「アリスベルは実質その白い少女が手綱を握り始めて居ると考えた方が良いですね。それに逃げたした騎士と勇者様も一緒ですか・・・」  イの七番と呼ばれていた二十歳程の女性の報告を聞いた枢機卿は顎に手を当て思案に入る。 (あ~あ。暇だな~。早く任務に戻ってハクアちゃんのお菓子が食べたいな~)  実は七番。アリスベルでクーが見付けハクア達が気に入り良く行っている、ガドゥルゥと言うサイの様なモンスターの肉料理を出す店に、店員として潜り込みハクア達と仲良くなっていた。  今では屋敷のメイド共顔馴染みになり、ハクアのお菓子を食べに行く程、仲良くなっていた。 (まっ、勿論そんな事言わないけどね~。だって絶対怒られるもん)  こうやって枢機卿にハクア達の情報を流しているがそれは仕事としてだ。情報を流すと言う事はハクア達に対する裏切り共言える、気分的には枢機卿よりもハクア達に傾いているが、それはそれこれはこれだ。 (まっ、しょうがないよね~?私だってお仕事だし~。それにしてもハクアちゃんも無用心だよね~。まさかこんなに簡単に私を信じて情報収集させちゃうんだから~)  実際容姿の良い七番は店でも結構な人気が出た事で店に馴染むのは早かった。しかも、ハクア達が店の料理を気に入り良く食べにも来るので、仲良くなるのにも時間は掛からなかった。 (十商関連でハクアちゃんも派手に動いてくれたから接触も簡単だったしね~)  ハクアの派手な動きに助けられ、ハクアに興味を持つ切っ掛けも簡単に作れたのは本当に時期が良かったーーーと思う。
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