フープ滞在記編胃が痛い王女様

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 曰く、白い髪の少女が貴族から子供を守った。  曰く、白い髪の少女が新しい革新的な魔法の使い方をしている。  曰く、黒髪の少女がスラムのアウトローを成敗していた。  曰く、仮面の少女が非合法なカジノを取り仕切っている。  等々、さまざまな物がこうやって報告として上がって来ているのだ。基本的に悪い事をする時は黒髪にするか画面を着けている様だ。  でも、これでもほんの一部なのよね?  あの砦での戦いの後、ハクア達一行がこのフープに滞在し始めてから一ヶ月が経とうとしてる。  その間にハクアが行った事は、良い事も悪い事も含めてさまざまだ。  アリスベルとフープを繋ぐ道路を一週間で完成させた事から始まり。  土魔法建設設立、出店から始めた食べ物屋の出店、貴族の成敗、アウトローの成敗、アウトローと手を組んでカジノ経営、地下都市建設計画、学校開校の準備に宣伝、アリスベル商人との繋ぎと調整、戸籍の登録制度、医療制度に税金の見直し、色んな物が始まり。それと共に色んな物を何とか阻止してきた。  あの子本当に一人なのよね!?とてもじゃ無いけど一ヶ月そこそこで起こした事じゃ無いわよ!?  地下都市計画何てヘルが気が付いてくれなかったら危なかったわね。  今さらながらに少し前の騒動を思い出し身震いする。  非合法な地下カジノだって、結局首謀者は捕まえられなかったのよね。  報告では黒髪の仮面の少女が居たらしいが、彼女の妨害に遭い首謀者は全員取り逃がした。次いでに仮面の少女も取り逃がしたらしいが、次の日の朝食には知れっと参加していたのだから肝が太い。  しかも証拠になる物は一切残していなかったから追求も出来ないし。まあ、そのお陰でそこに通っていた反対派の貴族も捕らえられたんだけどね。  澪が言うには金儲けと同時にこちらの利益も用意する事で、追及をしにくくした結果だろうとの事だった。  本当にその通りだから悔しいのよね。
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