フープ滞在記編胃が痛い王女様

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「全く、君は毎度毎度良く飽きずに逃亡するな」 「それを言うなら心は毎度捕まえ無くても良いんだよ?」 「何を言うんだ?私は君の事をちゃんと鍛えるぞ」  おかしい話が噛み合っていない気がする?  現在私は15回目の逃亡に失敗して地面に正座して説教を受けている最中だ。  今私の首にはいつの間にか括り付けられていた私が出した糸が付いている。  何が悲しくて自分の出した糸で自分の首を絞めなきゃいけないんだ!私産の素材の優秀さが憎いぜ。  現在このフープでは、私のスキルで産み出した糸がかなりの数出回っている。  何故なら私の糸を素材に使うと、防具や籠手系の武具には確定で【軟鋼鉄】のスキルが付くのだとか。それを知ったアイギスに私の糸が搾取されまくっているのだ。これが権力の力。 『シルフィン:いや、貴女がここ一ヶ月程でやらかした分を請求されているだけでしょうに』  ぐっ、確かに少~しだけやんちゃはしたけど可愛いものじゃん。  ちょっと食に旋風巻き起こして、ちょっと土魔法普及の為に会社作って、ちょっと突っ掛かって来た冒険者やアウトローな方々を蹴散らして、ちょっと気に食わない貴族ぶちのめして、アウトローの非合法カジノ乗っ取って地下にカジノ作って経営したり、地下帝国とか格好良くない?って作ろうとしたりしただけじゃん! 『シルフィン:十分な戦犯ですね』  ・・・急に難聴が。 『シルフィン:頭に直接だから耳は関係無いですが?』  難聴だね。何も聞こえない。 「ちゃんと聞いてるのかい、ハクア」 「勿論だぜ。夕飯はパスタだよね?」 「・・・誰もそんな事言って無いぞ」  あれ?おかしいな? 「・・・時々思うが、君は本当に私と同じ次元で会話してるのか?変な電波受信してないか?」 「私は電波じゃねぇぞ!」 「時々受信するけどな?」 「澪」  私と心の会話に乱入してきた澪は槍を持ち近付いて来た。  この槍はコロが澪の為に作った物で、澪もかなり気に入りずっと使っていた。  何故澪の武器が槍なのかそれは私が道路工事を終えた数日後まで遡る。
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