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「え~と、戦闘用は教えた通り。後は影魔法を使った髪とかを黒くする【黒化粧】十五メートル範囲内の任意の場所に声や音を出す風魔法の応用【サウンドビュー】後は~もう一個。風魔法の応用の空気の振動を増減する【ボリューム】だね」
「またお前は、使い方次第では下らないとも言い切れないラインナップだな」
「ご主人様らしいですけどね」
「はあ、やはり君にはコレが必要だな。君はこの世界と相性が良すぎる」
おふ。遂に付けられてしまった。と、言うか。
「身体・・・重っ」
「君は常に身体強化をしていたからな。まあ、本来なら悪い事どころか立派な才能だが、今回に限りは邪魔だな。君は楽が出来ると神でさえ予想が出来ない事をしでかす」
「酷っ!う~、何で私だけなのさ!瑠璃や澪は?」
「澪は寧ろ抑えるよりも出しきる方が良いだろうな。限界を知ってその上で扱いを決めるべきだろうし、それに・・・正直澪に付いては下手に教えると後で絡まれるからな」
あ~、専属がその内が来るのね。簡単に来るなコイツ等。
「お嬢様に関しては他の皆との訓練の方が良い筈だ。スキルや魔法を含めた戦い方にどう水転流を組み込むかが課題だからな。そして君はこの世界に順応し過ぎているから、逆に素の身体能力と身体制御が目的だ」
「つーか、何で今さらだよ。そろそろ一ヶ月経つっつうに」
「それは単純に首輪が手に入らなかったのもあるが、君達の今の実力の把握。それとフープや他の冒険者も、と言う話だったからな。それには君の魔法やスキルの多彩な使い方を見せるのが手っ取り早かった」
出しに使われた!?
「まあ、確かに白スキルや魔法は多彩だしな。実際それを見て触発された者は何人も居るわけだし利に叶ってるな」
「と、言うわけで大人しく付けるんだ。ほら、後ろ向いて付けるから」
既に逃げられないと悟った私は大人しく心に首輪を付けられる。
むう。何か屈辱。
「ハーちゃん。ハーちゃん」
「何だよ」
「私、新しい扉が開きそうです!」
「そうですね。私も何だか白亜さんを無性にイジメたいですね」
「うるせぇよ!そんなん言われてどうしろと!後、テアは何か違うからな!?つーか瑠璃!お前は目が怖いよ!手をワキワキするな~!」
戯言を吐く瑠璃とテアの後ろで、他にも何人か頷いていたのはきっと見間違いに違いない。違い無いんだい!
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