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   舞は、家の玄関前にたどり着いた。  玄関前には、家主が作ったであろう、  自家製の菜園が広がっていた。  「やっぱり、あったじゃない!!」  舞はバックにしまったスマホを取りだし、  哲平に連絡しようとして、すぐ手を止めた。  手に持つスマホを見ている内に、  舞の頭に様々な記憶が甦ってきた。  舞が中学の制服を着ながら泣いている。  その背後で、舞の両親が言い争っている。  「舞の撮った、この写真が証拠よ!」  母親の手には、父親と浮気相手の写真が  詰まった舞のスマホ。  大きな荷物を抱えて、  出て行く父親の後ろ姿。  朝から出勤する母親。  スマホに【今夜もコンビニで弁当よろしくね】の文字。  誰もいない部屋。  「・・ママ・・・・誰か・・・・・私を見てよ・・・・」           
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