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「あ、あの・・・」
舞から、きり出した。
「あら、誰かしら?」
「すいません、勝手に入って・・・」
「あぁ、お客さんなのね」
舞は、老婆の目の前に座り込んだ。
「私、今西舞っていいます。ほんと、すいません」
「いいんですよ、あたしはねぇ、川井トヨ、
ちょっとね、私、体を壊してるものだから
動けなくてね・・・」
「い、いえ、おかまいなく・・・」
髪を素早くはらう舞、トヨはそれをじっと見つめている。
「舞さん、うらやましい」
「えっ?」
「舞さんは、ここへは何の用で?」
「あ、はい、その、呪いの湖について調べてるんですけど・・・」
「呪いの湖?聞いた事ないわねぇ」
「そうですか・・・」
トヨは、舞の手に持つスマホに目がいった。
「舞さん、その手にもってるものは、何かしら?」
「あ、これ、スマホです」
「すまほ?」
舞は、軽く頭をかいて、
「え~と、電話です。どんな場所からでも使えて・・・」
トヨはキョトンとしている。理解できないようだ。
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