3

6/7
前へ
/24ページ
次へ
 「あ、あの・・・」  舞から、きり出した。  「あら、誰かしら?」  「すいません、勝手に入って・・・」  「あぁ、お客さんなのね」  舞は、老婆の目の前に座り込んだ。  「私、今西舞っていいます。ほんと、すいません」  「いいんですよ、あたしはねぇ、川井トヨ、   ちょっとね、私、体を壊してるものだから   動けなくてね・・・」  「い、いえ、おかまいなく・・・」  髪を素早くはらう舞、トヨはそれをじっと見つめている。  「舞さん、うらやましい」  「えっ?」  「舞さんは、ここへは何の用で?」  「あ、はい、その、呪いの湖について調べてるんですけど・・・」  「呪いの湖?聞いた事ないわねぇ」    「そうですか・・・」  トヨは、舞の手に持つスマホに目がいった。  「舞さん、その手にもってるものは、何かしら?」  「あ、これ、スマホです」  「すまほ?」  舞は、軽く頭をかいて、  「え~と、電話です。どんな場所からでも使えて・・・」    トヨはキョトンとしている。理解できないようだ。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加