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「とにかく、便利な道具なんです・・・でも・・・」
思わず、うつむく舞。
「でも、どうしたの?」
舞はスマホを握りしめる。
「使いたくないんです・・・
これが両親の離婚の原因だったり、
その、色々あって・・・」
「なんだか大変なのねぇ」
「トヨ、誰かいるのか?」
寝室に、突然、老人が入って来た。
「一郎さん」
予期せぬ人物乱入に、慌てる舞。
「お、お邪魔、してますっ!」
「誰だい、あんた?」
「舞さんっておっしゃるの」
「そ、そうです。あ、あの、私、呪いの湖について
調べてまして・・・」
一郎は、顔をゆがめる。
「困るなぁ、あんた。
ワシは、トヨと静かに暮らしたいだけなのに」
「一郎さん・・・」
「湖はよ、呪われてなんかねえよ、
なんせ、奇跡の湖なんだからよ」
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