序章
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「ダメだ、来るな。迷惑だからな」 「どーして、先輩に迷惑だって言われなきゃいけないんですか!」 騒ぐ山田の抗議を、早乙女は欠伸でかわして聞こえない振りをした。 (冗談じゃねぇ。これ以上、あいつの周りに余計な『虫』はいらねぇよ) 実は、山田はまだ知らないことだったのだが、早乙女にとって久坂時哉と言う男は、しごく特別な存在だったのである。
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