第1章

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カバンの奥底に眠ってる携帯出しながら 「梶谷さん、待ち受け写真削除お願いしてもいいですか?」 「池田ミズキ 恋に敗れるですか?」 満面な笑みで私を見つめる梶谷さん、1期先輩で私と同様エリアマネージャーの一人。 私が販売員としてバイトしていた頃の元店長。その前の店長は深瀬部長だった。 深瀬部長がまだ深瀬店長だった時からの付き合い。 その隣で優しく微笑んでいるのが高田くん。私と同期で数少ない男性社員の一人 同じくエリアマネージャー。梶谷さんの後に店長に昇進して、その後すぐこの役職に就いた。 「これ彼氏だった?」 「削除してください、任務終了しましたから」 「池田はさ、結構彼氏いるほうじゃん?私なんて蜘蛛の巣張ってるよあそこ」 高田くんの苦笑い 梶谷さんの彼氏見たのは多分8年くらい前 お店にやってきて挨拶してた あれからいないとなると 「あんたには見せてないけど、それなりにいたから」 計算機叩きながら 言い訳してる梶谷さん 少しずつ梶谷さんに近付いている自分に身震いする 
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