第3章

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「だからさ、ミズキあれからいい恋愛してないから。三上さんならイイと思うけどなぁ。ミズキも三上さんも2人とも恋愛のトラウマっていうか、なんかそんなのあるからさぁ、そんな2人だからこそ上手く行くよ今回は絶対。私なんか自信ある」 岡田のそんな言葉を素直に聞きながら、食事を済ませ店を出る。岡田と別れて1人でゆっくり歩きながら考える。 何らかの恋愛障害を持つ2人と岡田に診断された私と三上さん。でも少しも嫌な気分はしなかった私。むしろ物凄く三上さんに会いたくなり、足を止めて出るか出ないかわからない三上さんに電話をした。 「お久しぶりです、池田です。三上さん今どちらにいますか?」 「えっ? あー 24時間居酒屋で飲んでます」 「そうですか、また後で連絡します」 そう伝え電話を切る。あの居酒屋は走れば5分位の距離。 携帯をバトンのように握りながら、私は三上さんがいるであろうあのお店に向かって全力で走り出していた。
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