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そんな風に問われ、雫は『困惑』した。今日の流星はやけに神城に『同情的』だ。生徒会室で会った時は、あまり仲が良さそうではなかったのに。
「正直『イタリアンマフィア』とは言え『住む世界が違う』のは否めないけど、シズを好きってのは端から見ててスゲーわかるし。」
―宝生や他の生徒会メンバーより『マシ』だ―
と言うより宝生は駄目だ。そう、宝生だけは絶対に『駄目』なのだ。雫自身、まだ気付いていなさそうだが、宝生は『危険』だ。
いや『宝生自身が』じゃない。『宝生組』は雫にとって『鬼門』に等しい。
「………何でそんなコト言うの?流星はクロ兄のこと、好きじゃなさそうだった。」
「んー?まぁ、そうだけど。でも、肝心なのはシズの気持ちじゃん。俺の『好悪』がどーのって言っても関係ないだろ。」
そう、結局『大事』なのは雫の気持ちだ。告白されたのは雫で、そもそも流星に雫の『交際相手』について、口出しする権利はない。………だと言うのに………
「流星が『やめろ』って言うなら、やめるのに………」
雫はそんなことを言い出した。雫の気持ちがどうでも『流星の考え』を優先する、と。
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