0人が本棚に入れています
本棚に追加
「いぃい? イオラ。
アタシがこれから喋る言葉にミアンがどう反応するか、じっくりと見てて」
「いいの? ミーナちゃん。親友の心をそんな風に弄ぶなんて」
「知っておきたいの。ミアンがアタシのことを、どれほど思ってくれているのか」
「しょうがない子ねぇ。まぁどうしても、っていうなら、やってごらんなさい。
でもね。ミアンちゃんがとぉっても心配するようなら、直ぐにやめるのよ。
いいわね」
「判っているわん、そんなこと。
あっ、来た来た。それじゃあ、始めるわん」
ぱたぱたぱた。
「いい出したら聴かないんだから。しょうがないわね」
「ぐすん。ねぇ、ミアン。ごめんなさい」
「ミーにゃん、それは間違っているのにゃよぉ」
「えっ」
「ささっ。早く外に出て。外に出るのにゃ」
「えっ、ええと……」
はむっ。
「うぉっ。あまがみされたわん。そんな無理矢理」
すたすたすた。
「ふぅ。ここでよし、と」
ぽとん。
「どこへ連れていくのかと思ったら……ふぅ。イオラの木の真ん前なのわん。
どうしたのよ? ミアン。
アタシを棲み家の『精霊の間』から追い出すなんて。
しかも、ここって入り口じゃない。
なんか勘違いしていないわん?」
「とぉんでもにゃい。
いいにゃ、ミーにゃん。ここで今のを喋ってにゃん」
「なぁんか良く判らないけどぉ……、まぁミアンがそういうのなら」
「にゃら、やり直しにゃん」
「なんでここでやんなきゃならないのかイマイチなんだけどぉ。
まぁいいわん」
「ぐすん。ねぇ、ミアン。ごめんなさい」
「はぁい。どにゃたにゃのにゃあん?」
「どなたって……」
ぽん。
「そうか。そういうことだったのわん。
んもう、ミアンったらぁ。呆れてものもいえないわん」
ぱたぱたぱた。ぱたぱたぱた。
「おや、ミーにゃん」
「おや、じゃないわん!」
ぷんぷん! ぷんぷん!
「こらぁっ! 『ごめんください』っていっているんじゃないわん。
『ごめんなさい』っていっているの。間違えちゃダメなのわん」
「似たようにゃもんじゃにゃいの」
「全然違うわん!」
「ふふっ。ミアンちゃんのほうが上手だったみたいね」
最初のコメントを投稿しよう!