僕とうさぎ

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 先生は、寂しそうにお茶を飲む。  「私は相談されるほど頭の良い人間ではないよ。」  「ご冗談を。」  「ご冗談ではないさ。」  先生は静かに笑った。  「それで?どういったことを?」  僕ははっきりと、そしてゆっくりこういった。  「この一年の事です。連続してこの街にあることが起っているのですが。僕には答えがわからないんです。それの… ヒントをください。」  先生は寂しい笑みを崩し、いつもの顔で僕を見つめる。  「君がそんなことを言うのは珍しいね。」  「いつも先生に聞いているばかりじゃないですか?」  「今日のは少し違うんだろ?}  まるで、全部わかっているような言い回し。  「そうですね。少し違うものです。」  フゥと言って体の中の白い息を追い出し先生に語る。  「先生は、幽霊とかって信じますか?」  「見たことはないけど。いるんだったら見てみたいって程度だよ。」  「好奇心旺盛ですね。」  「臆病なんだよ。」  僕はなぜ先生が臆病といったかわからなかった。しかし、さしたる疑問も持たず僕は話を進めた。  「この町で起きてるあることというのは。」  少しの沈黙   「連続殺人です。」  お茶を手に取り一口すする。     
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