第一章 人食いの箱
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「あら、上手。私のもお願いね」 給湯室を覗いてきた女性に、コーヒーをオーダーされてしまった。 「昔、カフェでバイトしていましたので」 「そうね。そういう雰囲気よね。じゃ、お願い」 カフェだけでもなく、かなりの量のバイトをしてきた。 自分探しの旅のようなものである。 コーヒーを持ってゆくと、姿は嫌いだがコーヒーは気に入ったと言われてしまった。
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