第十六章 弥勒

12/22
前へ
/460ページ
次へ
「いいよ」  自殺やミイラの騒ぎで、劇団が結構有名になってしまい、連日満席になっていた。 そこで、劇団も怪談をすることにしたらしい。 「今度はちゃんとチケットを買うからさ。二枚用意してね」 「二枚」   岩崎が俺の目を覗き込む。 「同僚と行くよ」  温科が珍しく興味を持っていたので、チケットを差し上げたい。
/460ページ

最初のコメントを投稿しよう!

649人が本棚に入れています
本棚に追加