第十八章 弥勒 三

21/24
前へ
/460ページ
次へ
「そうか、あの美容院か。何度か餃子を出前したっけ」  ラーメン屋松吉は、出前もしていたのか。 「今日も石田さんが来ていたよ。それで、裏メニューを作った」  毎日通ってくれる客のために、裏メニューで賄いランチというのを作ったらしい。 単に、その日の賄い料理の定食であった。 今日は、鶏肉のごぼう巻に、チャーハンとスープになっていた。  鶏肉は塩ラーメンに使用していて、ゴボウだけ購入している。  石田は元気で、今日も夜中まで働いているらしい。  遠見が石田から聞いた別荘を割り出し、持ち主を調べていた。 すると、有名な政治家であった。来ている弥勒は、その政治家の孫のようだった。
/460ページ

最初のコメントを投稿しよう!

648人が本棚に入れています
本棚に追加