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幸人『(おれたちが通うこの川北高校は部活動が盛んだ)』
幸人『(野球部、サッカー部等の運動部はもちろん、美術部、科学研究部、将棋部等文化部も豊富だ)』
幸人『(おれ立花幸人と彼女、冬川夏芽は同じ新聞部の部員である。おれは今年入学したばかりの一年生、夏芽さんは今年受験生の三年生である)』
幸人『(さして新聞が好きという訳もなく、むしろ聞き込みや取材の類いが苦手のおれが何故新聞部に入部したかと言えば、入学したばかりの頃将棋部に入部しようと2-Aの教室に向かっていたおれは偶然夏芽さんとすれ違い、一目惚れしたのが始まりだった)』
幸人『(名も知らぬ彼女はどこの部だろう。そう思いつつ無意識に後を追っていたら気がつけば新聞部の部室におり、新聞部の皆さんから熱い歓迎を受けつつ半ば強引に入部届けを書かされたのだ)』
幸人『(今思えばあれは新聞部のハニートラップに引っ掛かったのではないかと邪推してしまうが、夏芽さんは元より一年生の中では評判だったらしくそもそもハニートラップを仕掛ける必要性が無かったのだ。今回の件はおれが何もない所でズッコケただけに過ぎないのだ。惚れたら負け。よく言ったものだ)』
幸人『(新聞部の新入部員は20名。多分ほとんどの男が夏芽さん目当てだ。しかし入部当時は20人いた新入部員も現在5月で4人しかいない。皆夏芽さんを名字で呼んだからであろう。いつもは人の良い夏芽さんは名字で呼ばれると人が変わったようにツンツンしてブリザードのように態度が冷たくなる。そんな夏芽さんの態度に耐えられなかったのであろう。おれも時期そうなるかもしれん)
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