私を名字で呼ばないで!

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幸人『(このチャラくていかにも女子にモテそうな軽薄な男の名前は椿雅也。同じクラスで同じ新聞部の部員である。こう見えて気さくで良い奴に見えるが油断してはならない。何故ならこいつはおれより夏芽さんとちょっぴり仲が良いのだ!)』 雅也『いやいや、今の新聞部でお前以上に夏芽さんに嫌われている部員はいないよ?』 幸人『お前は傷に塩を塗り込む趣味でもあるのか?今の立場を認識せざる負えないからやめて』 雅也『立花だけに?』 幸人『上手くねぇよ。立場と立花って強引にも程があるだろ!というか何故お前のような男が夏芽さんと仲良く出来る!?』 雅也『言うほどは仲良くない。むしろ幸人が嫌われすぎなだけ』 幸人『し、仕方ないじゃないか!おれも最初の段階で名字呼びは嫌われることを知っていればあるいは……』 雅也『まあそこは今更言っても仕方ない。しかし、お前もよくやるよな?1ヶ月間意味もなく名字で呼び、それでも話しかけ続けるんだから大したもんだよ』 幸人『そりゃあ部活動は遊びじゃないんだ。共に同じ目的に向かう仲間と上手くいかないなんて、それは青春の無駄遣いって奴だ。それが嫌でおれは何とかして夏芽さんと仲良くしようとね……』 雅也『夏芽さんが好きなのに嫌われ続けるのは嫌だから何とかして仲良くなろうと……なるほどねぇ』 幸人『そこまで言ってねぇだろ!!ニヤニヤすんなぁ!』
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