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雅也『だからむしろ逆だと思うんだよ。笑顔で受け答えする彼女が嘘という訳じゃないけど、名字で呼ばれている時の方が明らかに素で話している』
幸人『それはあくまで嫌いな名字で呼ばれるから怒っているだけではないか?』
雅也『言ったろ?夏芽さんは気遣い屋だって。いつもは相手が不快にならないよう接しているだけで、名字で呼ぶ人間にはあまり気を使わないようにしているんじゃないか?怒っているというより、遠慮してないだけって言うのかな』
幸人『でもそんな保証はどこにもないだろ?もしかしなくとも普通に嫌いな可能性もあるし』
雅也『まあね。所詮俺の想像だし、もしかしなくとも本当に幸人が嫌いなだけかもしれない。しかし、嫌われているからと言ってそれで全く好意が無い訳ではない。知ってるか?今日お前が部室を出ていった後の夏芽さん、ちょっと涙目だったよ?』
幸人『えっ、マジで!?』
雅也『うん、マジマジ』
幸人『じゃあ、俺にもまだ望みがあるんだな!』
雅也『保証は出来ないけどね。全ては幸人次第さ』
幸人『よし、おれ今から部室行ってくるわ!』
雅也『いってらー』
雅也『(…………まあ、涙目って部分は嘘なんだけどね)
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