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魅惑的な容姿に加え仕事もできる彼女に、私はいつしか淡い感情を抱くようになった。そしてある日、慰労と称して彼女を酒に誘った夜、すでに他人ではなくなってしまったのである。
私は彼女の若い身体に溺れた。甘酸っぱい弾けるような果肉に狂った。五十に手が届こうとする私にとって、妻以外の、しかも二十歳にも満たない瑞々しい肉体は、なによりもの宝であった。
私は、玲子との密会中は、すべてを忘れた。そして、貪るように彼女を抱いた。その激しく熱い、あるいは狂気のような情念は、妻には一度たりとて感じたことのないものだった。
日を追うごとに、四六時中、玲子のことを考えるようになった。原稿を書いている時ですら、ふと気がつくと玲子のことを考えていた。
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