雛村 小真知

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「よく言いますよー!いやほんとに、小真知さんぱないっすよ!!」 「もう店長より出来るんじゃないっすか!?」 「そんなわけねえだろ」 「バイトの子にそう言われちまったら俺も立つ瀬ねえな…」 後ろからため息まじりに会話に参加する中年の男性 若干黒に見え隠れする白髪と口元に蓄えたチョビヒゲに哀愁を感じさせる気の良さそうな彼こそ、サンパールの店長の日野 藤二郎である 「げっ…店長…お疲れ様です!」 「昇君、小真知に店長の座を譲るべきだって??」 「あっ!俺用事あるんでした!お先でーす!!」 「俺もだ!んじゃっ!また明日ー!」 颯爽とその場を去る従業員達 残ったのは小真知と一人の女性従業員、店長だけになった 「立つ瀬がねえだろ。俺を敬うような教育をしろ!」 「どんな教育だよ!!」 「ビデオとか見せとけ。俺の作業行程を映したようなやつ」 「痴呆がバレるすよ?」 「あっ、痴呆が激しくなってきた。今月の雛村君のバイト代が俺の飲み代になりそうだぁ」 「あっ、やっぱりまだまだ健在だね!よっ、大統領!」 「文字通り現金なやつだな!」 そんなやりとりを見ていた女の子がたまらず吹き出し割って入った 「プッ、二人って本当の親子みたいですよねー!」 「顔は似てないけどね」 「俺の息子ならもっとイケメンだな!」 「この美男子をつかまえてよく言うぜ」 「ハハハハッ!まあ冗談はさておき…」 と前置きして急に真面目な顔になる店長 「明日から新人が入ってくるから面倒見てやってくれよ。翔子ちゃんも頼むよ」 翔子ちゃんと呼ばれた彼女の名前は菅井 翔子 ここで2年働くベテランアルバイターである 「了解です!」
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