掃討

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「こっちです!」 「まだか、脇腹がいてえぞ」 宇和島を連れたセオスの組員は走り続け、組員が指差した 「あのビルです!」 平長の形のビルの前に着いた二人は裏口に回り込もうとした 「間に合ったぜ…」 背後に迫る影に、二人は思わず衝撃が走った 「てめえ…追いかけて来てたのか」 「…宇和島さん、中にどうぞ。俺がこいつおさえときます」 「無理だ。離れていろ」 その声は、その場にいる三人のものじゃなかった そして同時にその声に、場が凍りついた 「…久しぶりだな」 淡々と、かくも冷淡にーーー 彼は言った 「…シュリ」 「…雛村小真知」 時は再び二人を邂逅させるーーー
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