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「暇なんだろ?来てみろよ。楽しいぞ」
「終わりか?」
「何が?」
「言いたい事は」
「終わりだ」
「そうか…」
シュリは思い耽るように俯いた
「死ね」
銃声が鳴り響く
「何でだよ!危ねえな!!」
「何に毒されたか知らんが、牙のないお前なぞに用はない!塵と化せ!!」
怒涛の銃撃を浴びせるシュリから距離を取り逃げ回る小真知
「やっぱり怒ったか」
「…宇和島と言ったな」
「え、あ、そうだが…」
「お前の目的は何だ?」
シュリは宇和島に尋ねた
「…セオステロスとクラックアップルの締結だ。話次第じゃ傘下に入ってもいい」
「…呑んでやってもいい」
「本当か!」
「条件がある」
「条件?」
「あいつを殺してみせろ」
小真知を指差し、シュリが言う
「いいのか?ムカつく奴なんだろ?」
「出来たら同盟を組んでやろう」
「…丸腰一人…楽勝じゃねえか。俺をナメてんのか?」
「ナメていない…」
「あいつを知らんのだろう。お前は」
「え?」
「俺が出した条件…楽勝だと言ったな。ならば、やりきってみせろ」
「…任せとけよ!!」
耳と眉に複数のピアスをつけ、左右の腕に刺青が入っている宇和島はその人間性が外見に如実に表れている
攻撃的かつ暴力的な性格、仲間にさえ恐れられる悪のカリスマ
クラックアップルという大組織を束ねるリーダーとしての資質
それらは決して易しいものではない
「覚悟しろよ小僧ォ。出所したてで溜まってっからヨォ!!」
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