ヌーヴェルエールのいまむかし

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 麹町で生まれた時からメートル・ドテル(※1)の活躍が注目を浴びてきました。業界の宝である張本人は自らをギャルソン(※2)と呼びます。今もお元気にご活躍なさっていると風の便りに聞きました。氏が培った精神も育てたサービスマンも各地で活躍しています。  麹町の当時の本店は現在閉店し、違う形態の飲食店となっています(※3)。私は先にヌーヴェルエールへ通い麹町へ行くのが遅れたのもあり、食事の機会は一度きりでした。よく知る前に閉店してしまったのことも重なり、結果としてオーグードゥジュールのスタンダードは私にとってヌーヴェルエールであります。  (注釈) ※1 メートルドテル=支配人、サービスマネージャーのこと。直訳すれば一家の長とも考えられる。『美味礼讃』の著者で元祖美食家であるブリア・サヴァランの言うところによれば、お客様を迎えるということはその人が家にいる間中の幸せを保証することだとかなんとか、その意味で正に一家の長。 ※2 ギャルソン=カフェの給仕の男性、というニュアンスのカジュアルな呼び方および存在。 ※3 アスコーナの店名で健康とおいしさを両立するレストランをグループ会社が運営している   ◇歴代シェフ  二〇一七年三月現在でシェフは三代目です。     
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