夏祭りの事情

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カチャ…… あれ?佑哉さんリビングにいないのかな 「佑哉さん?」ロフトかな ロフトに上がってみると佑哉さんはパソコンデスクに突っ伏して寝息をたてていた。 起こすのは忍びないけど小さいワタシは大きい佑哉さんをベッドに運べないし、だからと言ってこのままここで放置するのは出来ない。 「佑哉さん、佑哉さん。ねぇ、寝るならベッドで寝ようよ」 「………亜紀?……」 肩を揺すって起こしたら寝惚けた佑哉さんにムギュッって背中に腕を回された 「………ん?……亜紀。髪が濡れてるじゃね~か。ドライヤー持ってこい」 「え?いいよ、タオルで拭いたから」 「ダメ。傷むだろ~が。俺が乾かしてやるよ」 笑顔でシッシッと追い払われ、諦めて脱衣場へとドライヤーを取りに行った リビングに戻り佑哉さんに「はい」とドライヤーを手渡した 「ん。ここ座れ」 ニコニコ顔でカウンターのスツールを指差し、コンセントを挿している。 クスッ。何が楽しいんだろう、オモチャを手にした子供みたい。
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