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「お早うございます。山下さんいる?」
ここはプレカット工場の事務所
入り口に入り、佑哉さんはカウンター近くの事務員に声を掛けると、奥に座っていた男性がそれに気付きガタッっと立ち上がった
「専務、お早うございます。奥の部屋へどうぞ。
あ、冷たいお茶3つ持ってきて」
ワタシは佑哉さんの後ろに隠れるように入った
「おはようございます……お忙しいところ無理を言いスミマセン…」
6年ぶりの山下さんは何も変わってなかった
いや、あの頃より更に魅力的な男性になった山下さんは、ワタシを見るとニヤリと口角を上げた
「久しぶりだな、浅倉。じっくり話を聞こうじゃないか」
「お、お手やらかにお願いします……ははは…」
笑顔を引きつらせ二人の後を追う。本音は来た道を回れ右して逃げ帰りたいんだけど………
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