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 寝間着と下着を抱え、バスルームに向かおうと再び廊下に出た。  キッチンから食器を片付ける音が聞こえて、彼が彼女の分の食事の後片付けをしているのがわかった。  申し訳ない想いに彼女は少し俯いて、バスルームのドアを開けた。  シャワーを浴びてさっぱりしたところで、いつも寝る前に羽織っているカーディガンを部屋に忘れてきたことに気がついた。  彼女愛用の寝間着は肩周りの露出が多いネグリジェだが、彼女は夫に寝間着姿を曝したことがなかった。彼の前では必ずカーディガンを羽織るようにしていた。  脱衣所から部屋までは少し距離があるが、彼も後片付けを終えて部屋に戻っている頃だろう。それにもうシャワーは浴びてしまったのだから、今更脱ぎ捨てた服を着直して部屋に戻るような二度手間をかける気にもならなかった。  濡れた髪をタオルで拭きながら、彼女は廊下に出た。そして硬直した。
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