01 スライムにでさえ勝てない虚しさ

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 そこから諸々引かれて俺らの給料となる。  派遣会社は、場所によって関西では交通費など出ないところのほうが多い。  そして、仕事に慣れたころ。。  派遣会社から更新修了を言われる。  何度か公務員の試験を受けたものの。  何度も落ちている。  でも国は、民間に委託する怖さを知らない。  それは、まず役所の出入りが多くなるということは、個人情報を沢山の人が目にするということだ。  一応、業務と関係ない人の情報の閲覧は禁止されている。  でも、数年前は見ることはできた。  どちらにしても俺の人生が終わろうとしていることは馬鹿でもわかる。  そんなことを考えたところ意味とかない。  俺は、空をぼんやりと眺め……  ゴールのない道を歩く。  すると藁があった。  なので、一本だけ拝借して、そのまま歩くと目の前に魔王っぽい人が仁王立ちで構えている。  いや、現実世界に魔王なんてのは存在しない。  でも、その姿かたちまさしく魔王だ。  そして、魔王っぽい人がこう言った。 「その藁で我を倒すのか?」  俺は即答で答える。 「違う」  あまり関わりたくない。 「そうか……  まぁいい愚かな勇者よ。  ここで死ね!」  俺は、勇者じゃない!  そう叫びたかった。 「む、チカラがでんぞ!     
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