0人が本棚に入れています
本棚に追加
パンパンっ。
「ほら、皆帰るぞー。ここからは二人の時間だー。薫!…味見だけだぞ?」
「全部喰わせろよ。」ヒソヒソ
「ダメ。時期早々だろ?」ヒソヒソ
「別にいいだろ。ダメと言うんならこんな企画するなよ。喰うからなっ。大体、遥の許可を貰う必要って無いよな。」ヒソヒソ
「一応、アレはうちのもんなんだけど?」
「これからは俺が大切にする。文句ないよな?」ヒソヒソ
「わかった。お前に落ちたら許可する。」ヒソ
「もう、落ちてる。実は付き合ってる。遥だけには報告しとくわ。従兄妹だしな。あいつ等にはまだ内緒な? 煩いから。」ヒソヒソ
「もっと早く報告しろよ。」
「悪いな。」
「遊びじゃないよな?」ヒソ
「当たり前だ。俺は嫁に貰うつもりでいる。誰が遊びで付き合うか。やっと手に入れたんだ、手放さないから。」ヒソヒソ
「俺は、お前はずっと姫の事見守って行くんだと思ってた。自身で幸せにするつもりなんて無いと思い込んでいたわ。」
「俺だって見守るつもりだったけど状況が急変したんだ。姫野に近付く輩が現れた。やつは半ストーカーだ。あんな奴に黙ってくれてやる気はない。なら、俺が貰う。」
「そこは姫の意思を汲んでやれよ。」
「だから、俺に意識をし向けたんだよ。」
「薫……。お前、黒すぎだろ。」
「黒くて結構。姫野を手に入れる為なら何でもする。」
「姫に嫌われるようなことしてでもか?」
「は?嫌われるようなことするわけ無いだろ?正攻法でするに決まってるだろ。裏からの根回しなんかいらねーよ。俺が本気で迫るんだ落ちないわけ無いだろ。」
「どっからそんな自信が湧いてくるんだ?長い付き合いだかお前がそんな奴とは知らなかったわ。」
「姫野は俺の初恋なんだ。大事にするに決まっている。最優先事項だ!遥…。お前の大事な従兄妹貰うな?」
「俺の許可はいらないんだろ?」
「遥は、姫野の従兄妹だが姫野を育てたのはお前だろ?ほぼ父親みたいなものだろ。」
「そうだな。兄よりは父親な気分だな。」
「は、遥兄!話があるんだけど!」
そう言って、姫野は俺達の所にやってきた。
最初のコメントを投稿しよう!