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「は、遥兄!話があるんだけど!」
「? 今すぐか?」
「今すぐ聞いて欲しい! あのね!」
「姫? 少し落ち着きなよ。薫には聞かれても大丈夫なのかい?」
「え? あ、うん。大丈夫。あのね、私ね、高藤さんとお付き合いしてるの! だから、高藤さんを怒らないでね?」
「ぶはっ。くくっ。おい、薫。こっちの方から仕掛けてきたぞ?」
「予想外だ。まさか姫野から言うとは思わなかった。」
「? と、とにかく高藤さんに当たらないでね!」
「大丈夫。当たらないよ? 姫から聞く直前に薫から報告聞いたから大丈夫。そんなに焦らなくても……。」
「だって、早く言っとかないと遥兄なんかしそうで。知らないうちに別れさせられるかと…。」
「俺、そんなに無慈悲じゃないよ?」
「だって、私の私生活スケルトンだし。」
「…知ってたのか。」
「スケルトン?」
「姫にはSPがついてる。俺がつけた。」
「なんで…。」
「昔ちょっとな。まあ、薫と一緒になるならもういらないかな?」
「! ほんと?」
「嬉しそうだね?」
「高藤さんとの行動を監視されるのはちょっと恥ずかしいから。他のことなら別に気にしないんだけど。」テレ
「あー。姫、ごめんね? 俺の監視が厳しかったから遅い春になっちゃったね。」
「え? 春? そうだねもう春だね!」
「おい、純情だな。遥。」
「薫…。お前が汚すかと思うと複雑だわ。」
「? 高藤さん、なんか汚したの? 私洗うよ?」
「…。姫野。後で教えてあげるよ。」
「うん。わかった♪」
二人は急に季節の話を始めて、なんで春なんだろ?確かに今の季節は桜咲く春だけど、よく分からないわ。まあ、なんにしろ遥兄は高藤さんのこと怒らないって言ったから一先ず安心だわ。
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