9人が本棚に入れています
本棚に追加
「今、私、一生で一番嬉しい!」
そう言って、義母は喜びに満ちた顔を見せてくれた。
長男が生まれた翌日のことだった。
出産直後は遠慮してくれるとのことで、その次の日、病院に見舞ってくれた義両親。
普段から無邪気に明朗な義母は、この日も、新生児を抱えて素直にはしゃいでいた。
一生で一番というのは、さすがに過剰な表現だ。貴方の息子がこっち見てますよ!
という呑気なツッコミは、キングオブノンキな私にも出来なかった。
夫への遠慮ではない。
2歳になったばかりの長女が、何もわからない顔をして嬉しそうに義母とはしゃいでいるのが、どうにも切なかった。
最初のコメントを投稿しよう!