音楽のような風

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昨日はゴメン 説教くさい事言ってしまった上に、勢いで大事な事先走ってしまった 答えはまだ先でいい 整理が着くまでいつまでも待つ 辞令もまだまだ先だろう 祐介に会いたくなった。 会えば今度こそ答えが見つかると思った。 スマホにはメッセージがもう一件あった。 写真の仕事をさせてもらっている出版社担当の人からだった。 仕事の依頼 海外ボランティアのカメラマン兼任レポーター 驚いた。 急く心のまま、すぐさま担当者に電話して、メールの事、仕事の内容を確認した。 一度ちゃんと合って依頼の件を説明したいとの事だったが、掻い摘まんだ電話の話でさえ、驚くべき壮大な話だった。 各国の発展途上国でボランティア活動をしている社会活動団体のレポート。これは現地と団体の橋渡し的な仕事でもあり、勿論、そのレポートは同出版社の別雑誌に取り上げられると言う連載企画。 そう、その団体がボランティア活動、経済的支援活動を行っている国は16ヶ国30の地域に及び、その為一年を通じて各ボランティア活動を見て回るとの事だ。 仕事は写真やレポートだけではなく、物資の配送やメッセンジャー的な事もあるそうだ、むしろ、目的地に着く、さらには滞在するだけで過酷な土地もあると言っていた。 何にせよ、この仕事は、海外に行きっ放しになってしまう。 最初に行くのはバングラデシュと言う国だった。 全くピンとこない。 その日は一日中スマホで、ボランティアの事、レポートの事、バングラデシュの事を調べていた。
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