お見合い???

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「ぉ友達ですか? でしたら…見合いより… 次回のパーティーの時でも…」   旦那様は相手の意図を探りながら 見合いを交わそうとしたのですが…   相手の東条社長が パーティーだとたくさんの方がいらっしゃると 会話が出来ないだろうとおっしゃりまして…   「西園寺社長! 自慢の娘さんを出し惜しみなさらないでくださいよぉ~!」   そう 言って後日連絡いたしますと去っていかれたんですよ…。   「…志乃ちゃん。すまない…。 まだ…、相手先より、 連絡はないんだが…」   お父さんは 申し訳なさそうに頭を下げた。   「!? お父さん! そんな…頭あげてよぉ…」   私は どうしていいかわからずに…オロオロしてしまった…。   「…あっ…。」   増田さんは 何か思いだしたように…。   「…お嬢様やお坊ちゃまと同じ学校のようですよ… お名前は…『優也…東条優也様』とおっしゃるようで…。 東条社長がお嬢様によろしくお伝えくださいと…」   「!私は知らないぞ!」   「旦那様が…その…お手洗いに入られた時に…」   増田さんはお父さんに怒られていた。   (……? 同じ学校? 『優也』…?  まさか…『優也』?)   私は 頭の中がグルグル回り出した。   「…お姉チャン? 志乃お姉チャン? 顔色が…」   瞬君は 何かをしゃべっていたが 私には聞こえなかった…。   私は 頭がグルグル回り… 何も考える事が出来なくなり…。   意識を手放した…。      「『優也』…? あ…なたなの?    どうして…」   私の呟きは…みんなの叫び声に吸い込まれた。
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