マリ、おジャッジがつけられなぁ~い

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「山岡~、山岡~」  呼べば、すぐ駆けつける山岡がなぜかこない。変ねー。もう一度呼んでみる。 「山岡~、山岡~」 「あ、外にいた男の人ならやっつけちゃった。けど、安心して。あたしの判定だと、ギリギリ死んでないから」  ヤバイ人がきちゃった。お呼びじゃないよ。こんなときは、どうするんだっけ? 確か、ボベ子語録に……ないじゃん!! こんちきしょー、あの女、役に立たねえっー!  って、思ったけど、魔法少女が家に飛びこんでくるなんて普通予想できないよね。 「それよりも、そのチョコ、ギリギリセーフだよ」  突然、ジャッジちゃんが告げた。 「どうしてそんなことがわかるの?」 「だって、落ちてから二・九九秒しかすぎてないもん」  なるほど。お三秒ルールね。聞いたことがあるわ。  ジャッジちゃんはビシッとお指をお立てて、お自信満々。あたしは手に持っていたおチョコレートボンボンをふーふーし、おカレーの鍋に投げ入れちゃった。ま、いっか。食べるのは、タカシくんだし。
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