マリ、おジャッジがつけられなぁ~い

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 いきなりお乱暴なお言葉を発し、タカシくんがおっ叫んだ。 「な。壁からキノコが生えてやがる。うじ虫が踊ってる! ゴ、ゴキブリがチキンレースしてる! こ、こんなゴミ屋敷、いくら金をもらってもイヤだ!! 勘弁してくれー」  あたしのおペットたちをさんざんお罵倒するなり、タカシくんったら、お花束をお投げつけ、どっかに行っちゃった。  なんとなくだけど、こんなお予感はしてたのよねー。でも、だいじょうぶ。山岡に頼めば、タカシくんの代わりなんていくらでも用意してくれるわ。  けれど、おカレーはお無駄になっちゃったなー。捨てちゃうのもねー。あ、そうだわ。あのお変態さんにお恵みしちゃいましょ。あたしったら、天使みたいなお発想しちゃった。えへ。  おキッチンに戻ると、ジャッジちゃんがお腕を組み、お神妙な顔をしていた。ほんとに見ているだけみたい。おカレーが吹きこぼれちゃってる。 「あたしの判定だと、このカレー、アウトだね」  お唐突にお失礼なこと言っちゃって。やっぱりお変態さんね。 「お味見したの?」
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