覚書

2/4
前へ
/420ページ
次へ
 そこで魔力量が一定以上あれば、教会などで生活魔術とともに制御方法を教えてもらえる。  それ以上の属性魔術は、魔術士ギルドに登録してからお金を払えば、初級魔術が学べる。  中級以上は学校に行かなければ駄目で、さらに魔法に関しては魔法使いに師事しなければいけないが、確認されている魔法使いは数人だとか。  なんでも魔力を操るのは危険を伴うので、と言っていたが建前な気がする。  平民以下に魔術や魔法を教えるのは、統治者側からしたら危険、って事だろう。  なんでどうして攻撃で、父から色々聞き出し話をまとめていた俺は、馬車の中で強制シャットダウンを起こし外から家を見ることが出来なかった。  うん、3歳児の脳はまだまだ未熟なんだって事がよくわかった。  クークーと可愛らしく鳴る腹に目を覚まし、窓から外を見てまだ夜中なのを確認した。  ベルを鳴らせば誰かしら来てくれるだろうが、ここは冒険してもいいだろう。  肌触りの良い膝丈のシャツみたいな寝巻きのまま、そっと部屋を抜け出す。  一階まで降りることに成功したが、使用人に見つかってしまった。  確か兄の従者の一人である、トミーだ。 「クリストフ様、こんな夜中にどうされましたか?」  わざわざ膝を床につけ、目線を合わせてくれるところに好感が持てる。     
/420ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3090人が本棚に入れています
本棚に追加