5歳になりました

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 次々と国や街、村が消えていき、この世界の住人が生存を掛け、種族を越え協力したという奇跡的な時代。  神はそんな住人たちに祝福を与えた。  ……正直、最初から召喚に力を使わず住人に与えてろよ、と鼻白んだ。  俺にとって神は敵だ。と言うよりあれはクズだ。  俺の人生ってなんだったんだろうと虚しくなったが、過去は変わらないから思考放棄しておいた。  考え出すとブルーになる。  嫌な記憶を振り払い、母より先に馬車を降りる。  ここは俺が住んでいる屋敷から馬車で四時間の距離にある街で、王都と辺境を繋ぐ道路に面してある。  我が家は主要部から離れた小さめな街の領主をしているのだが、教会にいる神官の徳が低いのでここまで来てるそうだ。  外壁も立派で、入るには審査があるけどうちの馬車はスルー。  この街の領主が父の兄で、仲が良いからだと母が言っていた。  馬で追随していた騎士が、馬車から降りる母の手を取りエスコートをしている。  母は金髪碧眼の美女で、三人も子供を産んだとは思えないほどスタイルがいい。  ちなみに兄も金髪碧眼で、姉は金髪だが眼は紫だ。  父が銀髪紫眼で、俺は父と同じ。  碧眼が良かったのだが……容姿はさすが貴族の美形揃いだ。     
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