肩を並べて、靴を並べて

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 中学の頃、好きな人ができました。  その人の名前は上山一志さん。  一志さんは、棟梁だった私の父の下で働く大工さんで、父の下に来たのは、私が中学に上がるのと同じ頃でした。  一志さんは私よりも七歳上で、実直で優しい人でした。私はその人柄に惹かれたのです。  でも当時の私はまだ十三歳。一志さんは二十歳です。好きと告白しても相手にされるとは思えず、また、好きだからと纏わりついたら嫌われるかもしれないと、私はいつか告白するときのためだと自分に言い聞かせ、一志さんへの好意を隠すことにしました。  それから一年。また一年。更に一年。想いを告げられないまま時は過ぎ、そして高三の秋。その日はやって来ました。
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