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そうする事によって颯太は次のステップにうつる機会をうかがっているのだが、何度かここへ来ている三枝にはそれが解っているようだ。
上目遣いで颯太を見上げた後、ゆっくりと片側の髪を耳にかけた。
彼女のサインを確認した颯太は、その耳元にくちびるを寄せる。
その瞬間、三枝の心臓は間違いなく跳ねた。けれどそこを防衛しようという行動は見当たらない。
「みえ……?」
耳元で甘く名前を呼ぶ颯太のかすれた声。
とたんに三枝があふれ始めた。
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