1.始まるための始まり

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「蒲生聖河っていうの。小さい頃も愛想よくない子だったけど…性根は優し子だから。  あとね、高校からアパート借りて一人暮らしみたい。施設に出入りしていた人のお世話になっているとか」  さすが姉弟ね。  こっちも羨ましくなるほどの黒髪だわ。 「その…施設に居たってことや、義眼のこともあって、結構心閉ざしているみたい。  …もし告乃ちゃんさえよかったら、聖河の心を軽くしてあげて欲しいなぁ」 「沙也。まだ会ってもいないうちから何を言って…」 「そうなんだけど…。なんか似てる気がして。告乃ちゃんと聖河が…。  あ、無理にじゃないよ。なんとなく、そうなったらいいなって思っただけ」
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