24人が本棚に入れています
本棚に追加
/964ページ
外に出てみると、そこは宿屋のすぐそばだった。
宿がボロボロになっていることを除けば他に変わったことはない。
あの二人組は結構派手にやったようだ。
ん?おかしい、そういえば一番おかしい事に気が付いてなかった。
「なあケトラ、俺っていつ気を失ったんだ?」
「・・・鳴も分かってなかったんだ、なら僕も分かるわけないか。」
どういうことだ?最後に覚えているのは彩華と呼ばれた少女の瞳だけだ。
「君は彼女に見つめられたら急に意識を失ったんだ。」
「待て待て、それだとあの少女にサイケデリックな・・・超能力があるとでもいうのか?」
「でも、手刀で眠らされた感じじゃなかったし・・・なにより君はぐっすりと眠っていた。」
眠ってた?俺は戦闘中に眠るほど神経は図太くないと思っていたのだが・・・。
なんだ?テスラの怠惰が移ったのか?だとしたら由々しき事態だ、俺が怠けたら誰がテスラの面倒を見るというんだ。
「まあこれについては一旦置いておこう、そんなことより僕の武器だ。」
工房に辿り着くとテスラはいつも通りぼんやりとし、リアナは休みながらも警戒はしてくれている。
ケトラが集中を乱さないように、俺達でなんとか邪魔が入らないようにしなければ。
最初のコメントを投稿しよう!