第5章

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外に出てみると、そこは宿屋のすぐそばだった。 宿がボロボロになっていることを除けば他に変わったことはない。 あの二人組は結構派手にやったようだ。 ん?おかしい、そういえば一番おかしい事に気が付いてなかった。 「なあケトラ、俺っていつ気を失ったんだ?」 「・・・鳴も分かってなかったんだ、なら僕も分かるわけないか。」 どういうことだ?最後に覚えているのは彩華と呼ばれた少女の瞳だけだ。 「君は彼女に見つめられたら急に意識を失ったんだ。」 「待て待て、それだとあの少女にサイケデリックな・・・超能力があるとでもいうのか?」 「でも、手刀で眠らされた感じじゃなかったし・・・なにより君はぐっすりと眠っていた。」 眠ってた?俺は戦闘中に眠るほど神経は図太くないと思っていたのだが・・・。 なんだ?テスラの怠惰が移ったのか?だとしたら由々しき事態だ、俺が怠けたら誰がテスラの面倒を見るというんだ。 「まあこれについては一旦置いておこう、そんなことより僕の武器だ。」 工房に辿り着くとテスラはいつも通りぼんやりとし、リアナは休みながらも警戒はしてくれている。 ケトラが集中を乱さないように、俺達でなんとか邪魔が入らないようにしなければ。
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