第3章

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それから、2日間の休息を取ると鳴は出発を決行する。 テスラは当然ながら渋ったが、そんなことは言ってられない。 メンテに通信機の制作も終わったのならば留まっている理由はないのだ。 「はぁ~・・・車ほしい・・・。」 「無理だ、高い。」 「もうGey Bolugシリーズでいいじゃーん。」 Gey Bolugシリーズと言うのは車のメーカーである。 このグループが作る車は非常にスピードが速く、その上安い事で知られている。 しかしもう一つ知られていることがある。 「あの車は安全面でダメだろうが!スピードに重点を置き過ぎたせいで走行中は直線にしか進まないわ、早すぎるスピード故に爆発だの横転して爆発だの、いい車でシートの射出機能が付いているだけだ!」 「へぇ、詳しいんだね~・・・早く着くならよくない?」 こいつは時々阿保なのか天才なのか分からなくなってくる。 楽をしたいから命は・・・まあいいか、的なノリで話してくるから非常に疲れる。 「よくない、大体異形に遭遇したら終わりだろ、ほら・・・グダッてないで早くいくぞ。」 「ういぃ~・・・・。」 もちろん、無駄な出費はしたくない上に直ぐ壊れる車なんてもったいない。 とは言え、そもそもこの非常に生き辛い世界・・・道中絶対何かあるのだ・・・困ったことに。
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