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その問いの答えは父親の芥生 結彦【アザミ ユウゲン】の俺を哀れむ思いから始まった
「あんなに楽しみにしていたのだからせめて、雰囲気だけでも味わせよう」
そう言って2階で寝ていた俺をリビングに布団を敷いてそこに寝かせたのだ
そして眠くなったらすぐに寝れるようにとリビングの明かりを消し、ダイニングからくる明かりと共にみんなが楽しんでいる所を見せて楽しんませてやろうと思ったらしい…
頭おかしいだろ?
風邪でうんうん唸っている所にそんなもん見せ付けられて楽しめるか?
今、思い返してみたら俺の父親は明らかに頭が痛い父親だ
そう、あの時もそうだ…
俺が小学1年の時、北海道の札幌雪祭りに連れて行ってくれた時だ
大きな雪像を見て歩いていると、その大きな雪像をバックにした雪で作られたステージがあり、そこに有名なアイドルグループが来ていたらしく父親はそのアイドルグループに興味津々だが、その時には既に黒山の人集りでアイドルグループが見えなかった
そこで雪像を作りそして壊す時にも使うのであろう黄色く大きい重機のキャタピラをよじ登り、折り畳まれたアームにまで父親は上り
「結太!ここに来ればアイドルグループが見れるぞ!結太も上って来い!!」
と、笑顔で俺に言ってくるのに対し小学1年の俺はそんな父親をみて恥ずかしくて
「お父さん!そんなとこ行ったら怒られるよ!降りた方がいいよ!」
と、注意する
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