母のところで

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先にガンで亡くなった父を長年支え続け、 料理と裁縫が得意だった母。 僕のことを 「この子は、最後に生まれたんやから、 私と一緒にいれる時間が一番短いねん。 せやから、私は この子を一番かわいがってやってもええねん」 そう姉にもらしていた母。 そんな優しかった母が、少しずつ、 時に突然、壊れてしまう。 そのことを僕は、どうしても受け入れられなくて 母のところに行くのが、いつも怖かった。 そしてあの日、壊れてしまった母が、僕を拒絶した。
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