第1章

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広い練兵場に数万人の童顔の兵士が整列していた。 兵士達は皆、男女の区別無く同じ顔をしている。 彼らは迷彩服に背嚢と銃を背負った姿で、右手に紙コップを持ち壇上にいる人物を注視していた。 壇上の人物は姿勢を正し、彼を注視している数万人の兵士に向けて語らう。 「誕生日おめでとう! 君達は今日16才になった、兵士として義務を果たせる年齢だ! 今日まで受けて来た訓練を遺憾無く発揮し、祖国の為に死ね! 乾杯!」 壇上の人物に合わせ、数万人の兵士が紙コップを掲げ唱和する。 「「「「「乾杯!!」」」」」 兵士達は「乾杯」の声を上げ、紙コップの中の酒を飲み干した。 酒を飲み干した兵士達は、部隊毎に営門に向けて歩み始める。 高らかに軍歌を歌い軍歌に合わせて軍靴の音を響かせ、軍需工場で人工培養により作り出された兵士達は、営門を出て戦場に向けて行進を始めるのであった。
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